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介護求人媒体の選び方│成功する6つのポイント

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目次

介護業界の求人事情と採用課題

介護業界は今、深刻な人材不足に直面しています。2025年9月現在、介護サービス職業従事者の有効求人倍率は4.09倍。これは全職業平均の1.16倍の約4倍という驚異的な数字です。

つまり、介護職の求職者1人に対して4つの求人が競合している状態。採用担当者にとって、この状況は頭痛の種でしょう。

介護業界の人材不足を表すグラフと採用担当者の困った表情

「求人を出しても応募が来ない」「いい人材と出会えない」「採用にかけるコストが重荷になっている」——こんな悩みを抱える介護事業者は少なくありません。

特に中小規模の介護事業者は、大手と比べて知名度や待遇面で不利な立場に立たされがちです。限られた予算で効果的な採用活動を行うには、適切な求人媒体選びが欠かせません。


介護求人媒体の種類と特徴

介護業界の求人媒体は大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、自社の採用ニーズに合った媒体を選ぶことが重要です。

まずは各タイプの特徴と代表的なサービスを見ていきましょう。採用戦略を立てる上で、この基礎知識は必須となります。

1. 求人検索エンジン

求人検索エンジンは、インターネット上の求人情報を集約し、求職者が横断的に検索できるプラットフォームです。代表的なサービスとして「求人ボックス」「スタンバイ」「Googleしごと検索」などがあります。

最大の魅力は、圧倒的なユーザー数と露出度の高さ。無料掲載が可能なサービスも多く、初期コストを抑えられる点も中小介護事業者にとっては大きなメリットです。

求人検索エンジンの画面イメージと特徴を示す図解

ただし、求人数が多すぎるため埋もれやすいという弱点も。有料プランを利用して露出を高めることも検討する価値があるでしょう。

2. 介護業界特化型求人サイト

介護業界に特化した求人サイトは、介護職を希望する求職者が集まる専門プラットフォームです。「ジョブメドレー」「ウェルミージョブ(旧カイゴジョブ)」「e介護転職」などが代表的なサービスとして挙げられます。

これらのサイトを利用する求職者は「介護職に就きたい」「介護系の資格を活かしたい」という明確な目的を持っているため、応募の質が比較的高いことが特徴です。

また、サイト運営会社が介護業界の知見を持っていることが多く、効果的な求人作成のアドバイスなど専門的なサポートを受けられる点も魅力です。

3. SNSを活用した求人広告

「Facebook」「Instagram」「X(旧Twitter)」などのSNSを使った求人広告も注目されています。介護の現場の日常やスタッフの声などを視覚的に共有しやすいため、求職者が「働くイメージ」を持ちやすいのが利点です。

特に若年層や未経験者にアプローチしたい場合には効果的。広告予算やターゲットを細かく設定できるため、効率的な採用活動が可能です。


介護求人媒体選びの6つの成功ポイント

ここからが本題です。数ある介護求人媒体の中から、自社に最適なものを選ぶための6つのポイントを紹介します。

これらのポイントを押さえることで、限られた予算で最大の効果を得られる求人媒体選びが可能になります。中小介護事業者の採用成功への道筋が見えてくるはずです。

ポイント1:採用実績を確認する

求人媒体を選ぶ際、まず確認すべきは「その媒体で実際に採用に成功している事例があるか」という点です。特に自社と似た規模や地域の介護事業者の採用実績があれば、自社でも成功する可能性が高まります。

採用実績を確認している採用担当者のイメージ

多くの求人媒体は導入事例や成功事例を公開しています。例えば、関東地方のデイサービス(従業員15名)が3ヶ月で5名の採用に成功した事例や、関西地方の特別養護老人ホーム(従業員45名)が採用業務時間を50%削減できた事例など、具体的な成果が示されていれば信頼性が高いと言えるでしょう。

「この媒体で本当に人が採れるのか?」

この素朴な疑問に答えてくれる実績データを重視することが、採用成功の第一歩です。

ポイント2:求職者層と自社ニーズのマッチング

各求人媒体には特徴的な利用者層があります。例えば「とらばーゆ」は20〜34歳の女性が多く、「タウンワーク」は地域密着型で幅広い年齢層にアプローチできます。

自社が求める人材像(年齢、性別、経験、資格など)と媒体の利用者層が合致しているかを見極めることが重要です。経験者を採用したいのか、未経験でも育成する方針なのか、正社員を募集するのかパートを募集するのかによって、最適な媒体は変わってきます。

例えば、特別養護老人ホームや介護老人保健施設で看護系の資格を持つ人材を採用したい場合は「とらばーゆ看護」が適しているかもしれません。地域に根ざした採用活動をしたい場合は「タウンワーク」が効果的でしょう。

ポイント3:費用対効果を比較する

求人媒体の料金体系は大きく分けて「掲載課金型」と「成功報酬型」の2種類があります。

掲載課金型は求人情報を掲載するだけで料金が発生するタイプ。一方、成功報酬型は実際に採用が決まった場合のみ費用が発生します。

例えば「e介護転職」はスタンダードプランで月額10,000円から利用可能な掲載課金型、「ジョブメドレー」は1人あたり6万円からの成功報酬型となっています。

中小介護事業者の場合、初期コストを抑えられる掲載課金型が予算管理しやすいかもしれません。一方で「確実に採用できなければ費用は発生しない」という成功報酬型のメリットも大きいでしょう。

自社の予算と採用ニーズに合わせて、最適な料金体系の媒体を選びましょう。

ポイント4:掲載情報の充実度をチェック

求職者に自社の魅力を伝えるためには、掲載できる情報量が豊富な媒体を選ぶことが重要です。文字数制限が厳しい媒体では、伝えられる情報が限られてしまいます。

充実した求人情報を作成している様子

ある介護施設の事例では、文字数制限のあるタウンワークのA1サイズ(19,000円/週)では応募が少なかったものの、情報量の多いIndeed PLUSに切り替えたところ、掲載翌日に応募があり、正社員の採用に成功したというケースもあります。

写真掲載の可否も重要なポイントです。介護施設の雰囲気やスタッフの様子を視覚的に伝えられる媒体は、求職者の「働くイメージ」を喚起しやすくなります。

「百聞は一見にしかず」というように、文章だけでなく視覚的な情報も充実した媒体を選ぶことで、応募率アップが期待できます。

ポイント5:採用コンサルティングの有無

単に求人を掲載するだけでなく、採用活動全体をサポートしてくれるコンサルティングサービスが付いている媒体を選ぶことも一つの戦略です。

特に採用ノウハウが不足している中小介護事業者にとって、求人原稿の書き方や面接のポイントなどのアドバイスは非常に価値があります。

例えば「かいごのおたすけ採用隊」のような採用代行サービスでは、求人戦略の策定から面接調整、条件交渉まで一貫してサポートしてくれます。月額10万円(税別)で採用業務を完全代行してくれるため、本業に集中しながら効率的な採用活動が可能になります。

採用のプロに任せることで、自社だけでは気づかない魅力の引き出し方や、効果的なアプローチ方法を学べるメリットもあるでしょう。

ポイント6:他社との差別化戦略

介護業界の採用を成功させるためには、「どのような採用計画を立てて、どのようなアプローチで他社との差別化を図るのか」が重要です。

埼玉県のある社会福祉法人の事例では、ハローワークや地元の求人情報誌で募集をかけても応募が全く来なかった状況から、ターゲットを絞った戦略に切り替えました。

施設で働く女性社員の特徴(結婚を機に埼玉に引っ越してきた女性が多い)に着目し、「人間関係がいい」「職で優越がつかない」「家庭を持つ女性同士フォローし合える」といった女性に響くメリットを前面に出した結果、掲載からわずか数日で20代女性からの応募があったそうです。

このように、単に求人媒体を選ぶだけでなく、その媒体でどのように自社の魅力を差別化して伝えるかという戦略も重要なのです。


介護求人媒体別の特徴比較

ここでは、主要な介護求人媒体の特徴を比較していきます。それぞれの媒体の強みと弱みを理解することで、自社に最適な選択ができるようになるでしょう。

求人検索エンジン系

Indeed、求人ボックス、スタンバイなどの求人検索エンジンは、圧倒的な露出度が強みです。Indeedは毎月の新規掲載求人数が180万件と国内最大規模を誇ります。

料金体系は基本的に無料掲載が可能で、有料プランを利用すれば露出を高めることができます。クリック単価は15円〜999円(Indeed)、30円〜1,000円(スタンバイ)、50円〜100円(求人ボックス)と幅があります。

母集団形成には強いものの、介護職に特化していないため、応募者の質にばらつきが出る可能性があります。

介護特化型求人サイト

ジョブメドレー、ウェルミージョブ(旧カイゴジョブ)、e介護転職などの介護特化型サイトは、介護職を希望する求職者が集まる専門プラットフォームです。

介護特化型求人サイトの特徴を示す比較図

掲載求人数はジョブメドレーが約52万件、ウェルミージョブが約24万件、e介護転職が約23万件(2025年3月時点)と、かなりの規模を誇ります。

料金体系は、成功報酬型(ジョブメドレー:1人6万円〜、ウェルミージョブ:職種により6万円〜)と掲載課金型(e介護転職:月額1万円〜)があり、採用予算や方針に応じて選べます。

応募者の質が比較的高く、運営会社の介護業界に対する知見も深いため、効果的な採用活動が期待できます。

地域密着型媒体

タウンワークなどの地域密着型媒体は、フリーペーパーとWebの両方で情報を発信できるのが特徴です。地域に根ざした採用活動ができ、近隣に住んでいる人にアプローチしやすい点で介護業界と相性が良いと言えます。

特に通勤時間を重視する介護職の求職者にとって、地域密着型媒体は効率的に求人情報を探せるツールとなります。

料金は掲載サイズや期間によって異なりますが、例えばA1サイズで1週間19,000円程度から利用可能です。

採用代行サービス

「かいごのおたすけ採用隊」のような採用代行サービスは、求人媒体の選定から応募者対応、面接調整まで一貫してサポートしてくれる点が最大の強みです。

中小介護事業者に特化したサービスでは、大手施設との差別化戦略や、中小事業者ならではの魅力を最大限に活かした採用活動が可能になります。

月額10万円(税別・契約期間3ヶ月〜)で採用業務を完全代行し、初期費用無料、成果報酬無料、求人掲載費込みの明確な料金体系も魅力です。

採用業務の負担を大幅に軽減できるため、本来の介護業務に集中したい事業者にとって理想的なソリューションと言えるでしょう。


介護求人で採用成功した事例から学ぶ

実際に介護業界で採用に成功した事例から、効果的な求人媒体の活用法を学んでいきましょう。成功事例を参考にすることで、自社の採用活動にも応用できるヒントが見つかるはずです。

事例1:掲載戦略で採用成功したデイサービス企業

東京、愛知、大阪、兵庫、福岡を中心に介護保険を活用したフィットネスサービスを運営しているE社の事例です。

若手人材の不足に悩んでいたE社は、「年間で媒体に掲載し続ける」という施策を実施。時期に合わせて打ち出しを変更するなど、飽きられないための工夫も行いました。

具体的には、4月は「介護」ではなく「プロのインストラクター」に興味を持たせる内容、7月と12月は待遇面の良さをメインに伝えるなど、時期ごとの転職者の志向に合わせたメッセージを原稿に盛り込みました。

この戦略により、採用難易度の高い介護業界の募集で平均応募30件という成果を上げることができました。

事例2:ターゲットを絞って応募獲得した社会福祉法人

埼玉県のとある社会福祉法人は、最寄り駅から車で20分という立地もあり、ハローワークや地元の求人情報誌で募集をかけても応募が全く来ない状況でした。

そこで「ターゲットを絞る」という戦略で原稿を変更。施設で働く社員に話を聞くと、結婚して埼玉県に引っ越し、それ以降ずっとその施設で働いている女性社員が多く在籍していることがわかりました。

「人間関係がいい」「職で優越がつかない」「家庭を持つ女性同士フォローし合える」など、働く女性のメリットを前面に出した結果、掲載からわずか数日で20代の女性からの応募があり、その後も経験者からの応募が続きました。

事例3:情報量アップで応募率向上した介護施設

千葉市で2施設の障がい者シェアハウスを運営するある介護事業者は、採用活動に予算をかけられないため、タウンワークのA1サイズ(19,000円/週)で1週間の掲載を行っていました。

文字数も限られているため、求人原稿には募集条件のみを記載し、写真もなしという状態でした。

そこでIndeed PLUSを利用して情報量をアップ。経営する2施設の募集を可能にし、文字数も増やして写真の掲載も可能になりました。

結果、掲載開始の翌日に応募・面接まで決まり、正社員の採用に成功。さらに無資格でもチャレンジしたいという意欲の高いパート応募者も獲得できました。

「伝えられる内容が増えて、自分でも簡単に編集できるIndeed PLUSに変えてよかった」と担当者は語っています。


まとめ:自社に最適な介護求人媒体を選ぶために

介護業界の採用は年々難しくなっていますが、適切な求人媒体選びと戦略的な活用によって、採用成功の可能性は大きく高まります。

本記事で紹介した6つのポイントを押さえ、自社の状況や目標に合った媒体を選びましょう。

  1. 採用実績を確認する:実際に採用に成功している事例があるか
  2. 求職者層と自社ニーズのマッチング:媒体の利用者層と求める人材像が合致しているか
  3. 費用対効果を比較する:掲載課金型と成功報酬型、どちらが自社に合っているか
  4. 掲載情報の充実度をチェック:自社の魅力を十分に伝えられる情報量があるか
  5. 採用コンサルティングの有無:採用活動全体をサポートしてくれるサービスがあるか
  6. 他社との差別化戦略:どのように自社の魅力を差別化して伝えるか

また、単一の媒体に頼るのではなく、複数の媒体を組み合わせることで、より効果的な採用活動が可能になります。例えば、母集団形成には求人検索エンジン、質の高い応募獲得には介護特化型サイト、地域密着型の採用には地域媒体というように使い分けるのも一つの戦略です。

中小介護事業者にとって、採用活動は大きな負担となりがちです。「かいごのおたすけ採用隊」のような採用代行サービスを活用すれば、採用のプロに任せることで業務負担を軽減しながら、効果的な採用活動が可能になります。

介護業界の人材不足は今後も続くことが予想されます。だからこそ、戦略的な求人媒体選びと効果的な活用が、採用成功の鍵を握っているのです。

あなたの介護事業所に最適な求人媒体を見つけ、素晴らしい人材との出会いが生まれることを願っています。

中小介護事業者専門の採用課題解決サービス「かいごのおたすけ採用隊」では、求人媒体選びから採用業務の完全代行まで、あなたの採用活動を全面的にサポートします。採用でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

かいごのおたすけ採用隊の詳細はこちら

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この記事を書いた人

介護・建設・製造業をはじめとした中小企業の採用支援に従事。人材不足に悩む現場に対し、求人広告・SNS採用・採用代行(RPO)などを組み合わせた戦略的な採用コンサルティングを提供。現場理解とデジタル活用を強みに、企業の持続的な人材確保を支援しています。

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